【腹圧をかける方法】ドローインとブレーシングでインナーユニット強化

スタイルアップ

腰痛予防にも姿勢改善にも『日常的に軽い腹圧をかけられる』というのはとても重要です。体の中心部分である骨盤と腰椎を安定させるためには適度な腹圧が必要だからです。

前回、体幹・インナーマッスル・インナーユニットの違いについてお話ししましたが、腹圧はインナーユニットが働きます。

今回は実際に腹圧をかける方法についてお話ししていきますね。

腹圧とは?

腹圧とは分かりやすく言うと、内臓が入っている腹腔という袋にかかる圧のことです。この腹腔という袋は腹膜という膜で作られていて、圧をかけていくのはその外側にある筋肉です。それがインナーユニットの腹横筋・多裂筋・横隔膜・骨盤底筋なのです。

インナーユニットが同時に収縮することで腹腔内圧が高まります(外へ向かおうとする力)。もしインナーユニットのどれかの力が抜けていたら内圧が弱まってしまいます。

イメージとしては、風船の全面に外側から圧をかけた時にパンパンになる感じです。これがどこか圧がかからない部分があるとその部分に圧が逃げてしまいますよね。そんな感じです。

特にインナーユニットの中でも1番広い面を有している腹横筋が弱くなってしまうと、風船は安定しません。骨盤や腰椎が不安定になり姿勢が崩れてしまうのです。骨盤後傾や骨盤前傾がその代表的な姿勢。どちらも腹圧は抜けてしまっています。

姿勢を安定させるには日常的に軽い腹圧をかけられるようにしなければなりません。そのためにはインナーユニットを強化し、「軽い腹圧」をかけられるようにすることが大切になります。腹圧は大きな力を出すときや重いものを持つとき、そして排便の時にも高まります。

腹圧をかけることで体の中心部が固定されるのでより大きな力を出しやすく、そして腰を痛めにくくなります。

日常生活ではそこまで強い腹圧をかける必要はありません。骨盤と腰椎を安定させるための軽い腹圧をかけ続けられることが重要なのです。

インナーユニットトレーニング①【ドローイン】

ドローインは特に腹横筋をメインに強化するトレーニングです。産後の腹筋強化やお腹ぽっこり改善、ウエストのくびれやスッキリしたお腹を目指すにはドローインが効きます!

《ドローインのやり方》

  1. 仰向けで寝て膝を立て、手はお腹に当てましょう。
  2. 息を吸いながらお腹を凹ませます。
  3. 今度は息を吐きながら更にお腹を凹ませます。
  4. 息を吐き切ったら止めて5秒キープします。
  5. そのあと大きく息を吸い込んでお腹を大きく膨らませましょう。

これで1セットです。お腹を凹ませて凹ませて…最後に一気にお腹を膨らませるのがポイント。

1日3〜5セット行なうと効果的ですよ!

慣れてきたら立ったままでもやってみましょう。目立つトレーニングではないので、電車の中などでも出来ちゃいます。

インナーユニットトレーニング②【ブレーシング】

ブレーシングはスポーツや筋トレなどで大きな力を出す時に使う腹圧のかけ方。インナーユニットと腹直筋などの腹筋群を同時に使って腹圧をかけるトレーニングです。本来のインナーユニットの使い方とも言えます。

《ブレーシングのやり方》

  1. 仰向けで膝を立て、手はお腹に当てましょう。
  2. 息を吸いながらお腹を膨らませます。
  3. 膨らませたお腹をキープしたまま今度は息を吐いていきます。
  4. 息を吐き切ったら止めて5秒キープします。
  5. 一気に力を抜いて息を吸い込みます。

これで1セットです。ドローインと逆で、お腹は膨らませて膨らませて…最後に一気に息を吸い込んで胸郭を膨らませます。

これも1日3〜5セットを目安に行いましょう。

大きな力を出す時、ドローインのようにお腹を凹ませきったままでは体を故障させてしまいます。日常生活での腹圧のかけ方はブレーシングをイメージしましょう。

腹圧をかけた姿勢の練習

では日常的に腹圧をかけていく練習をしていきましょう。

まずは骨盤と腰椎を正常な位置にもってくることが大切。そこで軽く腹圧をかけることで楽にキープしていけます。

《腹圧をかけた姿勢の練習》

  1. 凹凸のない壁に踵・お尻・肩甲骨・後頭部を付けて立ちます。
  2. 息を吸いながら腰の後ろの隙間を埋めていきます。
  3. 次にそのお腹の位置をキープしながら息を吐いていきます。
  4. お腹の位置をキープしながら呼吸を繰り返しましょう。

これが腹圧をかけた状態です。

この状態を覚えると、後ろに壁のない状態でも日常でも腹圧をかけられるようになります。

まとめ

日常での腹圧は思い切り力を入れるというより、軽く持続的にかけていく感じです。腹圧をかけずに姿勢を正そうとすると腰や背中がすぐ疲れてしまいます。

腹圧のかけ方を覚えて、疲れない姿勢をマスターしましょう!

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