股関節の柔軟性は色々なシーンでのパフォーマンスや怪我防止に大切な要素となります。股関節の硬さがあることでストレッチでも伸ばしたい筋肉が思うように伸ばせなかったり痛みがでてしまいがち。股関節は無理をすると怪我に繋がりますので安全にほぐしていくことから始めましょう!
股関節の硬さの原因
股関節の硬さの原因は筋肉の問題と骨格の問題の大きく2つに分けることができます。
『幼少期から硬かった人』『事故や怪我で痛めたことがある人』は骨格に原因がある場合が多いです。ですが、骨格が原因であっても動かさなければどんどん硬くなってしまいます。やはり、日常的に動かして柔軟性をキープすることが大切です。
今回は筋肉・骨格どちらが原因の場合でも関係なく安全に股関節を緩めることが出来るストレッチを紹介していきます。硬い方ほどストレッチは慎重に。ストレッチをしていく際の注意点も一緒に記載しますので、そこはよく読んで行なってくださいね^ ^
股関節周りの筋肉
股関節というのは下半身と上半身をつなぐ大きな関節です。骨盤にあるくぼみに大腿骨の先端がはまり込む球関節なので可動域が広く安定性が求められます。
しかし股関節は歩くだけで体重の約3〜4倍もの負荷がかかる荷重関節です。安定性を保つには多くの筋肉の協力が必須となります。そのため、股関節周りには大小たくさんの筋肉が集中して可動性と安定性を実現しているのです。
《股関節の筋肉》
- 大臀筋、中臀筋、小臀筋の『臀筋群』
- 大腿二頭筋、半腱様筋、半膜様筋の『ハムストリング』
- 大腿直筋(大腿四頭筋のひとつ)
- 大腿筋膜張筋(腸脛靭帯も含む)
- 縫工筋
- 梨状筋、大腿方形筋、内閉鎖筋、外閉鎖筋、上双子筋、下双子筋の『外旋筋群』
- 大内転筋、長内転筋、短内転筋、薄筋、恥骨筋の『内転筋群』
- 大腰筋、腸骨筋の『腸腰筋』
臀筋やハムストリング、大腿直筋や腸腰筋などの大きな筋肉は姿勢を支え日常動作の中心となる筋肉。外旋筋群や内転筋群など深層部の小さな筋肉は股関節の安定性と動きのサポートをしています。股関節の硬さはこれら全ての筋肉が影響し、そして他の筋肉を硬くしてしまう原因にもなるのです。
股関節ほぐし体操
股関節が固まっている自覚がある人はいきなり柔軟な股関節を目指すよりもしっかりとほぐして動きをスムーズにすることから始めましょう。球関節は可動性があるので反動を使うと筋肉へ無理なストレスがかかり怪我につながります。
股関節ほぐし①
まずは骨盤のくぼみの中を円滑に動かせるようにしていきましょう。どこかに引っかかりや動かしにくさはありませんか?無理をせず多方向へ動かしましょう。
- 仰向けになり両膝を持ちます。
- 右回り左回りぐるぐる回していきましょう。
※股関節周りが固まっている人ほど初めは力が入ってしまうかもしれません。ですが、出来るだけ脱力したまま手で回すように意識をしましょう。
股関節ほぐし②
股関節周りの緊張が取れたら次はストレッチをしていきましょう。安全に行うためにタオルまたは紐(伸縮性のないもの)を使っていきます。反動で動かしてしまうのを防ぐためです。反動で動かしてしまうと硬くなった筋肉を痛めてしまったり逆に筋肉を緊張させてしまうからです。
筋肉の力を出来るだけ抜いたままゆっくり動かしましょう。サクサク行うストレッチは効果が半減してしまうので注意です。
- タオルを足の裏に引っ掛けます。
- タオルを少し引っ張り股関節を押し込むイメージで脚を持ち上げていきます。(膝は軽く曲げてOK)
- タオルを使って小さく右回り左回りと動かしていきましょう。
- 慣れてきたら徐々に大きく動かしていきます。
※いきなり大きく動かしたり無理をすると筋肉が緊張してしまうので少しずつ動かしていくのがポイントです!
イメージとしては『小さく動かす=外旋筋などの股関節周りの深部の小さな筋肉を動かす』『大きく動かす=ハムストリングや内転筋などの大きめの筋肉を動かす』です。どちらの動きも大切です!
ハムストリング(腿の裏側)や臀筋(お尻の筋肉)が硬い人はここでちょっと辛いはず。足を曲げてもいいので小さく回していきましょう。
股関節ほぐし③
次は更に大きくストレッチです。
- タオルを片手に持ち直し、ゆっくりと脚を倒していきます。
- 元に戻したらタオルを持ち直し逆側にも倒します。(交差するストレッチと開くストレッチ2パターン)
- タオルをもう片方の足にかけ直して同様にストレッチします。
※これも動き初めからゆっくりと動かしていきましょう。交差のストレッチでは股関節の外側、開くストレッチでは股関節の内側が伸ばされます。
脚は床に付かなくても大丈夫です!無理をせず伸ばしていきましょう。
股関節ほぐし④
最後は股関節の前側をストレッチです!
- 足を前後に開き膝を立てます。
- 膝の上に両手を置き、前へ押し出しましょう。
- そこで膝を右左と回していきます。
- 左右交代して行います。
※太腿の前側、腸腰筋などが伸びるストレッチです。ここも硬くなりやすいのでストレッチしましょう。出来るだけ前のめりにならず上体を起こして伸ばしましょう!ストレッチ効果が上がります。
股関節を強くする体操
股関節の硬さがある場合、筋肉をあまり使えていない可能性があります。柔軟体操に慣れたら少しずつ股関節周りの筋肉も使っていきましょう!
- 片足ずつ股関節を回していきます。
- 前から後ろ、後ろから前、両方回しましょう!
※体幹のトレーニングにもなります。出来るだけ体幹がブレないよう、股関節を回していきましょう。
まとめ
硬くなった股関節はいきなり柔軟にはなりません。急な負荷をかけず少しずつ動かしてほぐしていくことが何よりも大切です。日頃なかなか動かせていない人は今回紹介した体操を参考に安全にほぐしめいってくださいね^ ^
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