【産後の鬱と不調とホルモンバランスの変化】その対策とは!?

不調改善&メンテナンス

産後はホルモンバランスが急激に変化することで体に様々な不調が現れやすい時期です。慣れない育児で大変なうえに不調が現れると本当に辛いですよね。いつまで続くのかと不安になるものです。

今回は産後はどのようにホルモンが変化しどのような症状がでてくるのか?そしていつまで続くのか?についてまとめました。

産後のホルモンと体調の変化

産後は、妊娠中に体量に分泌されていた「エストロゲン」「プロゲステロン」などの女性ホルモンが急激に減少します。

それにより、これらホルモンが保っていた機能がうまく働かなくなり不調が生じるのです。

それぞれの機能は以下の通り。

エストロゲンの役割は…

  • 皮膚や髪の毛の潤いを保つ
  • 骨量の減少を防ぐ
  • 血管を強く健康に保つ
  • 脳の機能を活性化させる
  • 関節の動きをスムーズにさせる

プロゲステロンの役割は…

  • 乳腺を発育させる
  • 子宮内膜の働きを保つ
  • 体内の水分量を保持する
  • 食欲を増進させる
  • 基礎体温を上昇させる
  • 精神的不安やイライラを起こさせる

これらのホルモンは妊娠を維持するために妊娠中たくさん分泌されていたホルモンです。出産をすると役目が終わり一気に分泌が減ってしまうのです。

それによって起こる症状は以下のようになります。

《産後に起こりがちな症状》

  • 精神的に不安定になったり鬱症状がでる
  • 抜け毛や薄毛など髪の毛のトラブルが起こる
  • 肌荒れや乾燥肌など肌トラブルが起こる
  • 太りやすく痩せにくい体質になる
  • 疲れやすくなる
  • 浮腫やすくなる
  • 関節が痛んだり強張ったりする
  • 骨が脆くなる骨粗しょう症のリスクが上がる

女性ホルモンエストロゲンは脳の活性にも働いています。急激に減ることで不安感や鬱症状がでてきてしまいます。これがいわゆる産後鬱。決して弱いからではありません。

またエストロゲンは潤いを保つ役割があり、肌や髪そして関節の潤滑油と似たような働きもします。肌が乾燥したり荒れやすくなったり、抜け毛が多くなったりといった症状も産後特有のもの。

関節の滑りも悪くなるので腱鞘炎やバネ指など起こす方も少なくありません。朝方の手のこわばりもよくある症状で、しばらく手指を動かしていると症状が治ってくるのが特徴です。関節の滑りが悪いことに加えて産後は浮腫みやすくもなりますのでそちらも原因になります。まれに産後の手のこわばりからリウマチや膠原病などになる方もいるので、長引く場合や関節の変形や腫れなどありましたら医療機関で血液検査をしてもらうと良いでしょう。

産後は抱っこや授乳など手腕に負担をかける生活が続いたり、靭帯を緩めるリラキシンというホルモンも妊娠中から引き続き分泌されているので関節の痛みが出やすくなります。

エストロゲンが急激に減少すると、肥満の抑制をしていたレプチンが減り内臓脂肪が付きやすくなり、さらに食欲を増進させるグレリンが増えます。これにより太りやすい体質にもなってしまうのです。

このようにホルモンの急激な減少は女性に様々な影響を与えます。

これは仕方のないことですし、産後数ヶ月したら徐々にいつも通りにもどります。リラキシンの分泌は約半年かけて元に戻り、女性ホルモンは生理がくると安定してきます。

産後の不調を軽減させるためには

産後はエストロゲンやプロゲステロンの減少と入れ替わりに、プロラクチンやオキシトシンの分泌量が増えてきます。

プロラクチンは母乳の生成に働き、オキシトシンは母性に働きます。どちらも赤ちゃんを育てていくために増えてくるホルモンです。

このオキシトシンは幸福ホルモンとも呼ばれ、精神的ストレスや不安感を軽減してくれる働きがあります。オキシトシンがうまく分泌されないと、産後のストレスや不安感が強くなり、鬱症状が出たりストレスから産後の不調が強く現れてしまいがちです。

エストロゲンやプロゲステロンの減少は避けられませんが、それによって起こる不調を和らげるにはオキシトシンをうまく分泌させることが大切です。

オキシトシンは通常、赤ちゃんとの触れ合いで大量に分泌し愛情が生まれます。ですが、このオキシトシンには面白い作用があり子育ての敵だと思うものには攻撃心が強く現れます。

子育てに協力的でない夫に対して過剰にイライラしてしまうのもそのせい。せっかく分泌されているオキシトシンを攻撃心ばかりに作用させてしまっては不調は和らぎません。

オキシトシンをうまく分泌させるには、赤ちゃんの他に1番身近な家族の協力が必要になります。それは触れ合いだけでなく、「会話をして気持ちに寄り添ってもらえる」それだけでオキシトシンが分泌し幸福感をもたらします。

ホルモンバランスの変動がもたらす変化は協力して子育てをすることがいかに大切かが分かりますね。産後の不調を和らげるには、家族の協力が一番必要なのです。

家族が協力することで、お母さんの心も体も健やかになり赤ちゃんにも良い影響を与えるのです^ ^

まとめ

いかがでしたでしょうか?子育てでイライラしてしまったり落ち込んだり…体に現れる不調もすべてホルモンバランスの影響です。是非家族にも読んでもらい理解してもらいましょう。

ストレスの多い現代だからこそ、オキシトシンが分泌されるような周囲の協力が必要なのです。

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