背中は自分では見えにくい部分ですが実は他人からは一番見られている部分でもあります。ふと鏡で見た自分の背中が想像以上に弛んでいるとショックですよね。背中美人は見えないところまで管理が行き届いている証。
薄着になる夏場だけでなく、実は冬場も落とし穴。ニットの上からハミ肉もきれいな肩甲骨も分かっちゃうものです。トレーニングのポイントを押さえれば自宅でもキレイな背中は作れます!そんな自宅でのトレーニング術を解説していきます。
背中美人の条件
背中美人と聞くとどんな背中を思い浮かべますか?一言に背中といっても美しい印象を与えるには条件があります。
《背中美人の条件》
- ウエストに向かって締まるくびれライン
- 老廃物のないスッキリした天使の羽
- 中心に通る魅力的なヴィーナスライン
くびれ・天使の羽・ヴィーナスライン…名前はなんとなく聞いたことがあるのではないでしょうか。この3つがキレイな背中にみせる条件になります。この条件を満たすためにはそれぞれ別々のトレーニングが必要。もちろんジムでもOKですが、自宅トレーニングでもキレイな背中は作れます!
くびれラインには広背筋
背中側から見た時に脇の部分から腰までをシャープに引き締めてくれる筋肉は広背筋。
下着からはみ出すお肉や全体的にでこぼこ弛んだお肉をきゅっと引き締めスッキリとした背中を作ります。
普段背中を丸め猫背で作業をしている人は伸びたまま筋力が落ちています。背筋を伸ばして立ってみると、そのたるみは一目瞭然。血流の悪い部分は脂肪も付きやすくなるので、放置すればするほど脂肪が増えていきます。
広背筋トレーニング
広背筋トレーニングで外れないメニューがラットプルダウンです。背中をきれいに伸ばしながら広背筋の繊維に沿って動かし、脇のラインを引き締めます。僧帽筋下部も同時に鍛えられるメリットがあります。
このトレーニングを自宅で同じように負荷をかけて行うにはチューブが必要。ですが、大きくする目的ではない場合、低負荷で回数をこなすことで引き締め効果が出せます。
自宅で簡単ラットプルダウン①
- 手の甲を合わせるように腕を上に伸ばします。
- 肩甲骨の下を寄せるような意識で肘を下に落としていきましょう。
- これを2〜30回繰り返します。
※背中が丸くなったり腕が前に出てしまうと広背筋に効きません。背筋を伸ばして肘を出来るだけ背中側に落とすような気持ちで動かしましょう。
自宅で簡単ラットプルダウン②
①と同じ動きをタオルを使ってやっていきます。腕の動かし方が分からない方にもおすすめです。
- タオルの両端を持ち腕を上げます。
- 膝を下に落としてタオルを首の後ろに通しましょう。
- 2〜30回繰り返します。
自宅でチューブラットプルダウン
やっぱり負荷をしっかりかけたい!そんな時には色々な用途で使えるチューブがおすすめ。
ドアに引っ掛けて使えるドアアンカー付きのものを選ぶとチューブを使ったラットプルダウンが可能に!
天使の羽根には僧帽筋(中部・下部)
左右に浮き出る肩甲骨のラインはその名も天使の羽。ここが浮き出るだけで滞りのないすっきりとした背中の証になります。
この肩甲骨を上下に囲むようについている筋肉が僧帽筋。上部・中部・下部に分かれていて、上部は肩をすくめる動き、中部は肩甲骨を寄せる動き、下部は肩を落とす動きで使います。
僧帽筋の上部は基本的に力が入りやすく肩こり筋でもあります。逆に中部と下部は猫背などの姿勢では常に伸ばされ弱くなりがちな筋肉です。
そうなると肩甲骨は丸くなった胸郭に張り付くように固定され、天使の羽は埋もれてしまいます。
肩甲骨の位置に大きく関与している僧帽筋は上部はほぐし、中部と下部はトレーニングしていくことで肩甲骨周りがすっきりして天使の羽が現れやすくなります。
僧帽筋中部・下部トレーニング
僧帽筋中部・下部のトレーニングには肩甲骨を寄せるローイングが代表的です。ワンハンドローイングは片方ずつしっかり意識していけるメリットもあります。
自宅で同じように僧帽筋中部・下部をトレーニングする場合は肩甲骨を寄せる動きになります。
自宅で簡単ローイング
- 手の甲を合わせて腕を前に伸ばします。
- 肩甲骨を寄せるように肘を後ろに引いていきます。
- 2〜30回繰り返します。
※肩をすくめないようにするのがポイント。背中が丸くなりがちな方は少し多めに2〜3セット行いましょう。負荷は軽いですが繰り返すと想像以上に効いてくるはずです。血行が良くなり肩甲骨の間がぽかぽかぽかしてきます。褐色脂肪細胞も刺激され脂肪燃焼&肩こり解消効果がありますよ!
更に負荷をかけたい時にはチューブを使ってローイングを行うか、ダンベルを使ってローイング・ワンハンドローイングを行いましょう!
自宅でチューブローイング
- チューブを足に引っ掛けて座ります。
- 肩甲骨を寄せるように肘を後ろへ引きます。
- 背中が疲れるまで繰り返しましょう。
※腕で引っ張るというより、背中を使って肘を引くというイメージで。コツをつかめないと腕ばかりを使ってしまうので注意です。
自宅でワンハンドローイング
- 片脚と片手を椅子に置き背中は真っ直ぐにします。(イラスト参考)
- もう片方にダンベルを持ち下へ下ろします。
- 肩甲骨を寄せるように背中を使い肘を引き上げます。
- これを背中が疲れるまで繰り返し。
- 左右交代。
※背中を丸めないように。背中のトレーニングは難しいので初めから負荷を上げずに簡単ローイングで使い方をマスターしてから道具を使うようにしましょう。
ヴィーナスラインには脊柱起立筋群
脊柱起立筋は背骨を支える筋肉です。ヴィーナスラインをきれいに出していくためには、背骨のS字カーブと背骨の両脇にある脊柱起立筋が必要。S字カーブが崩れて腰が丸くなっていたり猫背になっていてはきれいな背中にはなりません。首の緩やかな前弯から背中の柔らかなカーブ、そしてそこから腰の緩やかな前弯。このウェーブがヴィーナスラインの必須条件です。
背骨のS字カーブを支える脊柱起立筋をしなやかに強く保つことが出来れば中心に1本の溝ができます。これがヴィーナスライン。姿勢が良くなければ作れないラインなんですね。
脊柱起立筋トレーニング
脊柱起立筋は背骨を支える筋肉です。スクワットの時に背中を丸めずキープしながら行うだけでも鍛えられます。ここで丸くなってしまう人はまずここから始めてみましょう。
脊柱起立筋をしなやかに使っていくにはまずは体幹バランストレーニングが良いでしょう。
体幹バランストレーニング
- 右手と左足を体の下で寄せてから出来るだけ床と水平に伸ばします。
- これを10回繰り返します。
- 次に左手と右足を同じように繰り返します。
- 2〜3セット行いましょう。
対角線上で脊柱起立筋の伸縮が行われるのでバランス良く、そして血行促進の効果もありしなやかな背中を作るには最適です。
強化だけに着目するならツイストバックエクステンションがおすすめ。
ツイストバックエクステンション
- うつ伏せになり両手をまっすぐ伸ばします。
- 背中を収縮させながら左右交互に手足を上げていきます。
- 2〜30回繰り返します。
ツイストを加えないバックエクステンションもあります。ツイストが難しい場合はここから始めましょう。
バックエクステンション
- イラストのようにうつ伏せになります。
- 背中を収縮させることを意識しながら背中を反らせ上体をあげていきます。
- 疲れるまで繰り返します。
脊柱起立筋は普段から緊張している方も多い筋肉です。収縮させるトレーニングと合わせて背中のストレッチや腹筋も合わせて行うことをおすすめします。
まとめ
背中のトレーニングでは『猫背にならない』『骨盤後傾にしない』ことが大切なポイントになります。これはきれいな背中を作っていく上でも大切で、猫背・骨盤後傾で丸まった状態では背中美人の条件は満たせません。
今回紹介した自宅トレーニングは猫背の改善や骨盤後傾改善にも効果がありますので、背中が丸くなりがちな人はまずは軽い負荷で繰り返し行い血行促進・姿勢の改善を行いましょう!そこから負荷を上げていくことが最大の近道です。
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