腰痛には歩くことによって血行が促され楽になるパターンと歩いていると逆に痛くなるパターンがあります。どちらも腰痛ですが、それぞれ原因が違うのでそれに合った対処が必要です。
今回は歩き続けると痛くなる腰痛について原因と対処法について書いていきますね。
歩いていると腰が痛くなる原因
静止している時より歩いている時に1番腰が痛くなる。というのは、まず筋肉性と関節性の2つが考えられます。
歩く時にかかるストレスは、主に上半身の荷重と地面からの衝撃。このストレスが常にかけられた状態でバランスを取りながら同じ動きを繰り返しています。ストレスが過剰にかかる部分があると疲労による痛みを感じやすくなります。筋肉性と関節性の2つに分けてそれぞれ原因と緩和する方法についてみていきましょう。
筋肉性の痛み
歩いている時は座っている時のように筋肉の力を抜くことが出来ません。片足ずつ前に出して歩くため、上体がブレないようにバランスを保つことも求められます。
いつも体幹の力を抜いた姿勢で過ごしていると、歩行に必要な筋力がうまく使えません。特に衝撃を吸収する臀筋や、骨盤と脊柱を安定させるインナーユニットが弱いと腰回りの筋肉へ必要以上にストレスがかかり緊張状態が続きます。これが痛みの原因。
痛くなる部分は腰椎の左右にある脊柱起立筋が多いですね。
痛みを軽減するには、緊張した脊柱起立筋のストレッチと弱くなった臀筋とインナーユニットのトレーニングが効果的です。
《筋肉性の痛みにオススメ!コルセット》
どうしても痛い方は腰の筋肉に負担がかかり過ぎないようサポートも一時的に使用しましょう。ただし、弱い筋肉のサポート役なので長期間頼りすぎると筋力低下に繋がります。トレーニングも合わせて、長時間歩く場合に装着するなど工夫しましょう。
脊柱起立筋ストレッチ
脊柱起立筋が緊張すると血行が悪くなり、それによって鈍い痛みが発生します。緊張している脊柱起立筋を動かして血行を促しましょう。
- 手足を肩幅くらいに開いて付きます
- 息を吐きながら背中を丸くします
- 今度は息を吸いながら背中を反らせます
- この繰り返しを数回繰り返します
特に背中を丸める方を意識しましょう。脊柱起立筋は頚椎(首)の方まで繋がっています。全体を動かすように丸くなることがストレッチのポイントです!
臀筋トレーニング
歩く動作に臀筋はなくてはならない筋肉です。臀筋が極端に弱くなってしまうと左右にブレたり姿勢が前後に傾き歩行障害の原因にもなります。地面からの衝撃を吸収して腰を守ってくれる臀筋はしっかり強化していきましょう!
- 仰向けになり少し間隔をあけて膝を立てます。
- お尻を上げ下げしましょう!
- 床ぎりぎりまで下げて臀筋を意識しながら上げるの繰り返しです。
回数は30回を2〜3セットが目標ですが、自分の筋力と相談しながらキツい!と感じる程度まで出来ればOKです。
インナーユニットトレーニング
インナーユニットは骨盤と腰椎を安定させてくれる筋肉です!ここが弱くなると姿勢が悪くなったり他の筋肉に負担のしわ寄せがいってしまいます。
- 壁に背を向けて立ちます
- 息を吐きながらお腹を凹ませます
- お腹の位置をキープしたまま呼吸をゆっくり繰り返しましょう
慣れてきたらいつでもどこでも出来るトレーニングです。これはドローインでもブレーシングでもなく、日常的に軽く腹圧をかけ骨盤を安定させる練習です。普段から意識できると下腹ぽっこりも改善しますよ!
関節性の痛み
歩く時には関節へも大きなストレスがかかります。股関節・膝関節・足関節は体重の2〜3倍ほどのストレスがかかると言われています。仙腸関節はそのストレスを吸収してくれる関節でもあります。
歩いていてお尻に近い部分が痛くなる場合はこの仙腸関節が原因で痛みが出ている可能性があります。骨盤の歪みがあると仙腸関節で衝撃吸収がうまくいかなくなり、仙腸関節そのものに負担がかかってくるからです。
また、仙腸関節は足を振り出す時に僅かながら回転するように動きます。この動きが悪くなることで腰椎が代償することになり腰へも負担がかかってきます。
仙腸関節だけでなく、腰仙関節やL5L4関節にも痛みが出やすいのも特徴です。
痛みを軽減するためには、仙腸関節の動きを改善する事。動きの悪い関節を改善することで、歩く時の負担を分散・軽減させることができます。
《関節性の痛みにオススメ!骨盤ベルト》
仙腸関節を安定させるベルトは仙腸関節へかかるストレスを軽減してくれます。ベルトを付けたまま骨盤を揺らすなどの体操も紹介されていますので一時的なサポートだけでなく歪みを少しずつ改善していきましょう!
仙腸関節ストレッチ
仙腸関節のバランスは体全体のバランスとも言えるほど重要な部分です!左右ストレッチをしてバランスを整え動きやすくしていきましょう。
- うつ伏せになります
- 片方の足を膝を曲げて横に広げます
- 膝は90°で骨盤は傾いてOKです
- 2〜30秒キープしたら左右入れ替えます
仙腸関節をストレッチすると骨盤もリラックスしやすくなり睡眠の質もよくなります。寝る前に布団の上でおこなうのがおすすめです。
まとめ
歩く時に腰が痛くなる方のうち、お尻や足にしびれを感じる場合は脊柱管狭窄症など腰椎に問題があるばあいがあります。するどい痛み、しびれなど感じる場合は医療機関を受診しましょう。
腰椎に問題がない場合は筋力不足や関節の歪みが原因です。マッサージで疲労回復も良いですが、ストレッチやトレーニングで体をメンテナンスすることが根本的な改善に繋がります。
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