呼吸には胸式呼吸と腹式呼吸があります。普段は腹式呼吸に着目されることが多いですが、胸式呼吸にも大切な役割があります。
朝があれば夜もある。ONとOFFが大切です。今回は普段から行なっているであろう胸式呼吸の大切さについてまとめました。
胸式呼吸とは
腹式呼吸が横隔膜を上下させて酸素を取り入れるのに対し、胸式呼吸は胸郭を前後に動かして酸素を取り入れます。
酸素をたくさん取り込んだり、心を落ち着かせリラックスさせるには腹式呼吸は最適ですが、胸式呼吸は胸式呼吸で大切な役割があります。
【胸式呼吸の役割】
- 気持ちを引き締める!
- 体に緊張感を持たせる!
- 肋骨や鎖骨の動きを良くする!
体にメリハリが大切なように、呼吸にもメリハリが大切です。腹式呼吸がスイッチOFFならば胸式呼吸はスイッチONの役割です。常にスイッチがOFFのままではヤル気もでません。ビシ!っと気を引き締める時には胸式呼吸が必要なのです。
胸式呼吸の特徴
胸式呼吸で抑えておきたいポイントは【交感神経】【胸郭の動き】です。
交感神経
胸式呼吸は交感神経を優位にします。副交感神経を優位にさせてリラックスをすることが良いと言われることが多いですが、筋肉や気持ちに緊張感や集中力を持たせたいスポーツやエクササイズ時または仕事などの時には胸式呼吸が大切になります。
自律神経は交感神経と副交感神経のバランスが大切です。どちらが良いということは決してなく、ONとOFFが大切なのです。
朝起きた時にスムーズに交感神経が優位になると目覚めが良いですし、夜眠りにつく時にスムーズに副交感神経が優位になると質の良い睡眠がとれます。夜スムーズに副交感神経に切り替わるためには日中の交感神経がとても大切なのです。
胸郭の動き
胸式呼吸は胸郭にある外肋間筋と内肋間筋の動きによりコントロールされています。外肋間筋は息を吸う時(吸気)に肋骨を上げ、内肋間筋は息を吐く時(呼気)に肋骨を下げます。
また、それ以外にも肋骨の動きに関係する胸鎖乳突筋・前中後斜角筋・前鋸筋・大小胸筋・上下後鋸筋なども筋肉も呼吸の補助筋として動きます。これらの筋肉は肩こり筋とも言われている筋肉で、動きが悪くなると肩こりや猫背になってしまいます。意識的に胸郭を動かし胸式呼吸をすることで、猫背や肩こり背中こりの改善にもなるのです。
誰でも出来る胸式呼吸のやり方
胸式呼吸では胸郭の動きに意識を向けていきます。お腹は膨らまないように胸だけを大きく膨らませるように息を吸い、そして萎ませながら息を吐きます。胸郭は胸の前側だけでなく、背中や鎖骨周りにも筋肉で繋がっています。背中側も大きく膨らませるようにすることと、吸気時には肩を上げ呼気時には肩をストンと落とすように動かしましょう。
【胸式呼吸のやり方】
- 肋骨を萎ませるように息を吐ききります。(肋骨に手を当てると分かりやすいです)
- 吐き切ったらお腹は動かさないように息を吸い肋骨を大きく膨らませます。(肩は持ち上がり胸郭は前後に膨らむ)
- 3〜5回ほど繰り返します。
胸郭の動きは感じられましたか?普段呼吸が浅くなっている人は腹式呼吸で使う横隔膜だけでなく胸郭も硬くなりがちです。動きが分かるように練習をしてみましょう。
胸式呼吸は朝や日中ここぞという時におすすめです。頭がシャキッとして活動的になりますよ!
まとめ
普段、胸式呼吸をしている方は多いですが大きく胸を広げ酸素を送り込めている方は少ないのではないでしょうか。
胸郭の動きを意識しながら呼吸をして肋骨に付属する筋肉をたくさん動かしましょう。日中、胸式呼吸が多い私たちは胸式呼吸の質を上げていくことが実は重要なのです!
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