冬になると「お餅の食べ過ぎで太った」などという声をよく聞きますね。確かにお餅は炭水化物なので食べすぎたら肥満の原因にもなります。
ですが、本当に太った原因は『お餅』なのでしょうか??
今回は太るイメージを払拭!お餅のダイエット効果について書いていきます^ ^
お餅のカロリーは案外低い
お餅はカロリーが高いというイメージがありますが、1個あたりでは案外低くなります。
お米のカロリーで見ると…
白米100g | 168kcal |
餅米100g | 202kcal |
餅米の方が高いですよね。でも、これを普段食べる量に直すと…
ご飯お茶碗1杯 | 250kcal |
餅小さめ1個 | 83kcal |
餅普通サイズ1個 | 118kcal |
普通サイズのお餅でも2個でご飯1杯分程度、小さめサイズになるとなんと3個でご飯1杯相当です。
カロリーが高いイメージの餅ですが、意外と低いと思いませんか?
お餅は消化吸収に時間がかかる!
白米も餅米も主成分は炭水化物です。そのほとんどがデンプン。消化吸収が良く胃腸への負担も少なく素早く体内へ吸収される分、摂りすぎると脂肪になってしまう栄養素です。
ですが、このデンプンは白米と餅米では若干違います。米に含まれるデンプンは水に溶けるアミロースと水に溶けないアミロペクチンがあり、白米はアミロース20%アミロペクチン80%ですが餅米になるとアミロペクチン100%になります。
アミロペクチンはアミロースよりグルコースの連結が分岐している形になり表面積が大きい分血糖値が上がりやすいとも言われますが、複雑な構造のため消化吸収には時間がかかります。
一般的に餅は消化のよいデンプンが主成分で、そのうえ組織を潰したものなので消化が良いとされる事が多いですが、食べすぎると未消化のまま腸内に留まることもあるほど消化が良くない食品です。これは餅つきによって組織が細かく潰され消化が良くなるどころか小腸で消化されないレジスタントスターチ(難消化性デンプン)を含むようになるからとも言われています。
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お餅は腹持ちが良く満足感を得られる
以上のように餅は消化吸収に時間がかかることから、腹持ちがとてもよく血糖値の上昇も緩やかになります。デンプンなので糖質は多いですが少しずつ吸収されていくので、お腹が減りにくく長くパワーを発揮できます。そのため、持久力が必要となってくるスポーツ選手は試合のある朝は餅を食べたりもするそうです。
小腹が空いた時の間食に小さなお餅を1個食べると満足し次の食事の時の暴食を抑えられます。
お腹が空きにくい食品は脳が満足し食欲が抑えられるので、余計な間食や暴飲暴食を防げるというメリットもあるのです。
お餅は低GI食品!?
食後の血糖値の上昇を表すGI値。血糖値が急上昇するとインスリンも大量に分泌され脂肪として蓄積されやすくなります。
白米や餅米は消化吸収に優れた食品なのでGI値も高く食べすぎると脂肪として蓄えられやすい食品に分類されています。
ですが、先ほどもお話しした通り餅はついた状態にすることで消化吸収が穏やかな食品になります。
もち米のGI値は86と白米の84を超える高さがありますが、ついた餅になると一気にGI値は48と下がります。
(オーストラリアシドニー大学GI値研究結果データーベースより)
糖質量はありますが、GI値は玄米に匹敵するくらい血糖値の上昇が穏やかでダイエットに向いた食品なんですね。
お餅のカロリーはエネルギーに変換されやすい
餅は食べやすいのでつい2〜3個ぺろりと食べてしまいますよね。ですが、吸収が緩やかになるので脂肪として蓄積される前にエネルギーとして使われやすい上に餅に含まれる「パントテン酸」の働きでさらに代謝がアップしてエネルギーとして変換されやすくなります。
パントテン酸というのは、すべての栄養素の代謝に必要な食材でメタボ改善に役立つと言われるビタミンの一種です。
これが白米の1.5倍も多く含まれているので脂肪として蓄えられにくくなっています。たとえ2〜3個食べてしまっても白米より脂肪として蓄積されにくい食品と言えますね。
まとめ
ダイエットの敵と言われてきた『餅』。実は普通に食べていれば餅で太るなんてことはないですし、もし太ってしまったというのならば餅の食べ合わせや量などが原因なのではないでしょうか?
たとえ太りにくい食品でも砂糖たっぷりのきな粉やあんこを沢山かけてしまっては意味がありません。
お餅は具だくさんの雑煮や大根おろし・海苔・砂糖少なめのきな粉などがおすすめ。
上手に食べて上手にダイエットしていきましょう!
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