産後に起こる手のこわばりや痛みしびれは珍しいものではありません。育児は手を使うことが多いのでホルモンバランスの変化も加わり痛みなど不調が出る方がとても多いのです。
産後の手の不調にはどんな症状や原因があるのか?どう対処すればいいのか?自然に治癒するの?という疑問についてまとめました!
産後の手のこわばりとは?
産後の手のこわばりは産後すぐの産褥期から発症する方もいれば産後1〜2ヶ月経ってから突然発症することもあります。
朝が1番酷く、しばらく動かしていると徐々に改善してくるのが特徴です。
産後は女性ホルモンエストロゲンの急激な減少で関節の滑らかさが失われたり体内水分量の変化などで浮腫やすくなったり、リラキシンという靭帯を緩めるホルモンが引き続き分泌されているなど様々な体の変化が重なり関節がとても不安定です。その状態で家事や育児で手を使うことが増えるので手指への負担はとても大きなものとなります。寝起きに手がこわばって動かしづらいというのは関節の動かしにくさに加え手指の疲労も影響してくることもあります。
関節が伸ばしにくい・引っかかった感じがするなどあったら腱鞘炎の一種であるバネ指である可能性もあります。
この手指の不快な症状はホルモンバランスが安定してくる頃、数ヶ月程度で治まってきますが、手指へ負担をかけ続けていると慢性化してしまう場合もありますので無理は禁物です!
また、まれに産後のホルモンバランスの変化からリウマチや膠原病などを発症するケースもあります。長引く場合や関節の腫れがある場合は自然治癒を待って様子見をするより一度医療機関で血液検査をしてもらうと良いでしょう。
産後の手のこわばり対処法
産後の手のこわばりを感じるようになったら、手指を揉んだり温めるなどで筋肉の疲労をとって血流を良くしてあげるようなケアすると良いでしょう。
手指のグーパー体操をして関節を動かしたり、指や腕のストレッチも効果的です。
手指のストレスを軽減するために授乳クッションを使ったり抱っこは家でも抱っこ紐を利用するなど工夫をしながら育児をしていくことも大切です。
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また、食事も出来るだけバランス良く家族に預けて睡眠をとるなどして体にたまった疲れをとってあげることも症状の早期改善に繋がります。
産後の手のしびれとは?
産後に起こる手のしびれは、朝方に強く感じますが朝だけでなく日中でも原因の箇所に負担をかけると痛みやしびれを感じます。
産後の手のしびれで主に原因となるのは手首。手首には手根管というトンネルのようなものがあり、ここを指の筋肉の腱や神経(正中神経)などが通っています。
ホルモンバランスの変化で滑らかさが低下したり抱っこなどで手首を酷使していると腱や神経にストレスがかかり指先に痺れを感じるようになります。
痺れる指は親指から中指までで、薬指の中指側にも感じる場合もあります。
手根管症候群のテストは手首を内側に曲げた状態で両手の甲を合わせるファーレン徴候というものがあり、約1分間手首を圧迫した状態で痺れが強くなれば陽性です。
また、指でOKの形が丸く出来なかったり小銭やボタン留めなど指先を使う作業がやりにくくなったりもします。
ちなみに、手首の神経は中心に正中神経・小指側に尺骨神経があります。産後の痺れは正中神経が圧迫される手根管症候群が圧倒的に多いですが、もし小指や薬指だけに痺れを感じる場合は手首または肘で尺骨神経の圧迫が起きている可能性があります。
手のしびれは手首だけでなく鎖骨付近で圧迫が起こる胸郭出口症候群や頸椎からの痺れの場合もありますので長引く場合は受診をしましょう。
産後の手のしびれ対処法
しびれの原因となる正中神経が通るトンネル手根管には指を曲げる筋肉の腱(屈筋腱)が9本通っています。
この腱が疲労すると正中神経へも影響がでます。これらの筋肉を緩めていくことが自宅で出来る対処法です。
肘下〜掌にかけての筋肉を揉んでいく・温める・ストレッチをする(無理は厳禁)などをしていきましょう。
また、手首に負担がかからないように普段は手首サポーターを付けると良いです。ドラッグストアでも売られていますので手首がしっかり固定されるものを選びましょう。
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