肩こりは不良姿勢や同じ体勢を長時間続けることによる血行不良から起こると言われています。ですが、姿勢に気をつけてこまめにストレッチをしていてもなかなか改善しない方もいます。
これは「筋肉が常に緊張していて力が抜けない」ことが原因かもしれません。慢性的な頑固な肩凝りをもっている方はその状態になってしまっている可能性がとても高いのです。
今回は、肩こりの原因のひとつ「筋肉の緊張」を取る方法をご案内します!
肩こりの原因「筋肉の緊張」
『筋肉に常に力が入っている人』と聞くとイカリ肩のようなガチガチの人を想像し、「自分は大丈夫」「力を抜こうと思えば抜ける」と思う方もいるでしょう。ですが、実際に力を抜くというのは想像以上に難しく力を入れていないと思っていても入っているものです。
例えば、腕を持たれて力を抜いてくださいと言われたとします。力は抜いているつもりかもしれません。ですが、持たれている腕をパッと離されても多くの方の腕はそのままです。
美容室の洗髪の時にも無意識に首に力が入っていて頭を美容師さんの手に力を抜いて任せることはなかなか難しいものなのです。
仕事が忙しかったり頑張り屋さんだったりストレスを溜め込んでいる方など常に気を張った状態で生活をしていると、交感神経が働き筋肉が緊張します。交感神経は筋肉を緊張・収縮させる作用があるからです。
ずっとそのような生活が続くことで筋肉を収縮させる信号ばかりが出てしまい、筋肉を弛緩することが出来なくなってしまいます。
例えばデスクワークで集中すると無意識に肩に力が入ってしまいます。長年その状態で仕事をしていると、仕事をしている時以外にも肩に力が入りやすくなるのです。
肩こり解消のためにストレッチや体操をしても肩の筋肉が緊張した状態で行うことになり「毎日頑張っているのに改善しない」ということが起こります。ストレッチなどの効果を得るためには、筋肉をリラックスさせて行う必要があるのです。
筋肉の緊張を取る方法
このように筋肉に力が入ってしまう方は、ストレッチの前に「筋肉の力を抜く」という練習を行うことをお勧めします。
筋肉の力を抜く効果的な方法は「筋弛緩法」(正式名称は漸進的筋弛緩法)といい、アメリカの神経生理学者エドモンド・ジェイコブソン博士が考案したものです。
筋肉を意識的に緊張させ、そこから一気に力を抜くことで、体に力を抜くことを覚えさせます。筋肉に力が入っていることを認識させることで緊張からの弛緩がスムーズに出来るように誘導するのです。
【筋弛緩法】
- 肩の筋肉を10秒くらい思い切り力を入れます。(この時に筋肉が緊張しているのをしっかり感じてください。)
- そこから一気に脱力し血が巡る感覚を10〜20秒ほど感じます。
- 1〜2を3セットほど行いましょう。
肩周りに血が巡る感じがすればOK!出来れば朝晩、もしくは朝昼晩などリラックスしたい時間に行うと効果的です。
筋弛緩法は筋肉の弛緩だけでなくリラックス効果もあり、心が落ち着くというメリットがあるのです。寝つきが悪かったりなんとなく気分が落ち込んだりする時にも効果的です!
肩は一番緊張やストレスで力が入りやすい部分ですが、目の疲れだったら「目をギュッと思い切り閉じてから力を抜く」全身の緊張も「全身に力を入れてから一気に脱力」など他の部分でも効果ありますので是非取り入れてみてくださいね。
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